こんにちは。漫画家・イラストレーターの漣ミサです。
今回は今年から仕事場に導入した2018年3月発売のWacom「Cintiq Pro 24」のレビューと、 工具を使わない自作スタンドの作り方をまとめます。
「Cintiq Pro 24」のレビュー
今までは「Cintiq 13HD」を使用して「板タブ」と同様にメインディスプレイにキャンバスを表示して描いていました。一回り大きい「Cintiq Pro 16」もありますが、発売当時はType-C非対応のBTOパソコンでは4K表示できる保証がなく、冷却ファンの音が気になりそうだったのでやめました。(現在はWacom Link Plusを使用すれば HDMIケーブルでも表示できるようです)
「Cintiq Pro 24」の特徴は色々ありますが、私が選んだポイントは以下の4つです。
- 大きい画面で作業効率を上げたい
- 4K保障のType-C、HDMI、DisplayPort全てのケーブルがセット
- USB3.0ポートが4つある(マイク・カードリーダーもある)
- ファンの音が調整可能(設定で「低音」を選択できる)
また、実際に週刊・月刊連載で「Cintiq Pro 24」を使用しているプロの作家さん達の評判も良かったので思い切って購入に踏み切りました。
購入から8ヶ月ほぼ毎日使用していますが、画面の表示やドライバのトラブルもありませんし、「プロペン2」の使用感もよくてペンのズレや遅延も感じません。 難点をあえて挙げるなら、フェルト芯の減りが早いことと、夏場は液タブが熱を発するので(火傷するような熱ではないです)冷房が必要なことくらいです。
それと、私は保護シートなしで使っています。 特に画面がギラギラする感じもなく、書き味も悪くなかったことと、 週刊誌の先生がシートなしで使っているが傷はつかないというレビューがあったのでシートなしで描いてみました。 使っているペンの芯がフェルト芯ですので摩擦も少ないのかもしれませんが、特に画面に傷がつくこともなく現在も保護シートなしで使用しています。
本当に買ってよかったと思います!
自作スタンドの作り方
「Cintiq Pro 24」の本体には小さなスタンドがついていますが、角度調整はほとんどできません。
別売りのWacom公式スタンドもあります。
私は液タブの回転機能を使う予定はなく、動かないように液タブを固定したかったので、スタンドを自作することにしました。
まずは、長時間作業をしても腕や首が疲れない自分の体にあったスタンドの高さを調べます。
最初は仮に、ホームセンターや100均で買える「発泡スチロールブロック」や厚みのある本や板などを置いて角度と高さを確認。 高さが足りなければゴム板などで調整して一番自分の体にあうスタンドの高さを決めます。
自作が難しい場合は、洗濯機の脚用の防振ゴムマットも液タブスタンドにしている方もいるので、高ささえあえば使えると思います。
道具と材料
工具は使わず、カッターと両面テープで作れるスタンドです。
- カッター
- 金定規
- カッターマット
- 発砲スチロールブロック
- ゴムシート(粘着付き)
- 安心クッション(L型極細)
- 強力な両面テープ(ゴムマットに安全クッションを貼る用)
カッター:刃をしっかりロックできるタイプ。発砲スチロールブロックの形に合わせてゴムシートを切ります。新品の刃で切るのがオススメ。
金定規:ゴムシートを真直ぐカットする時に使います。30cm以上のものがオススメ。
カッターマット:私はA3サイズのものを愛用してます。
発砲スチロールブロック:軽くて丈夫。耐荷重10kg〜50kgくらいあるので液タブをのせてもびくともしません。
ゴムシート(粘着付き):発砲スチロールブロックの両面に貼ります。滑り止めと傷防止になります。
安心クッション(L型極細):発砲ブロックの角が液タブの裏側に当たらないよう傷防止用に貼りました。気にしない場合はなくてもいいかもしれません。
強力な両面テープ(ゴムマットに安全クッションを貼る用)こちらは専用のタイプ。ゴムがくっつく両面テープなら他のタイプでも代用できそうです。
完成した自作スタンド
私の場合は試しに挟んだ100均の「発砲スチロールブロック」の高さがちょうどよかったので、ホームセンターで同じサイズの黒い「発砲スチロールブロック」を購入。
液タブを置いても滑らないようにブロックの形に合わせてカッターでゴムシートをカットして、両面に糊付きのゴムシートを貼り、上部の左右に安全クッションを貼ってスタンドを作りました。
一度、ゴムシートではなく滑り止めシート(画面右)を使ったのですが、写真のようにスタンドを置いた箇所が少し凹んでしまいました。
その後、8ヶ月使っていますが、一度も本体がズレることなくちゃんと使えています。
おまけ:液タブ本体の左右のマウス・左手デバイス用スタンド
本体の左右のスタンドについては、ツイッターでも少し呟いてますが、また時間があればまとめたいと思います。
左手デバイスのスタンドは、改良して左側と下もゴムで固定しています。これで作業中に本体がズレることが無くなりました。
— 漣ミサ ⚓︎ SazanamiMisa (@3373misa) August 17, 2019
▼補強材料
TRUSCO(トラスコ) 安心クッション L字型 極細 ブラックhttps://t.co/p75zkrXf2Y
Rubber cover slim L型https://t.co/8EFzJerMeX pic.twitter.com/BGZuWyRcqQ
キーボードが話題なので作業環境をご紹介🖥
— 漣ミサ ⚓︎ SazanamiMisa (@3373misa) July 21, 2020
スタンドで固定すれば液タブ下に置ける程コンパクト。日本語対応・静音赤軸・二色成形キーで文字が消える心配もなく愛用してます!
▼ARCHISS ProgresTouch TINYhttps://t.co/E730O8NRjn
▼ケーブルはUSB変換左L型に交換してますhttps://t.co/JjeK1b9MJF pic.twitter.com/rJ4AlEM0xr
この記事が、少し高さを変えて固定するためだけに5万円以上する公式スタンドを買うのも…と迷っている方や、
低予算で液タブスタンドを作りたい方の参考になりましたら幸いです。
それではまた!