仕事着をデニム着物にしたら冷え知らずで姿勢も良くなったレポート

こんにちは。漣です。

先日、デニム着物を仕事着にしたら冷えが改善して姿勢もよくなった話をレポートしました。 もともと、冷えで悩む同じデスクワークの作家さん達にオススメしたくてまとめたのですが、予想以上に反響があったので、この記事では私がデニム着物を着るために集めた 「これさえあればデニム着物を着れる!」という最低限必要なアイテムをまとめてご紹介します。

着物を着はじめたきっかけ

着物を着る生活への憧れもありましたが、直接のきっかけは、冬場のデスクワークで感じている冷えと姿勢の悪さを改善するために、洋服より着物の方が帯があるから体が温まるのでは?と思ったことです。

そこで早速、家庭で洗濯できて手入れも簡単そうなデニム着物を仕事着として着てみたところ、寒い日も着物の帯のお陰でおなかポカポカ。重ね着も暖房もいらず。帯がコルセットのようにしっかり胴体を包んでくれるので姿勢も良くなり、 体の芯が温まって集中力も上がった気がしました。

▼ 着物の着方や必要な道具などは、こちらのふだん着物のtontonさんの動画をはじめとする着物を紹介しているブログやショップの情報を参考にさせて頂いてます。

私自身、着物に関してはまだ初心者で、知人や書籍やネットの情報を参考にして着方を学んでいるので至らない部分も多いとは思いますが、 とりあえずデニム着物を着たいけど何が必要なのか知りたい方向けに私が持っているアイテムをピックアップしました。もしこの記事がデニム着物から着物デビューをしたいと思っている方の参考になりましたら幸いです。

デニム着物を着るために必要なもの

  • デニム着物
  • 半幅帯
  • 帯締め
  • 腰紐と伊達締め
  • 着物クリップ

デニム着物

デニム着物の魅力は、洋服と同じくらいの価格で買える安価なものがあること。やわらかくて着物に合う薄手のデニムで作られていて着心地が良いこと。冬でも化繊に比べて静電気も少なくて暖かいこと。カジュアルな雰囲気があるので洋服やバッグや靴などとも相性が良いこと。そして、家庭で洗えて手入れが楽なことだと思います。

私は基本的に通販で購入していますが、お店に足を運んだ話も機会があれば書きたいと思います。

半幅帯

半幅帯はリバーシブルで使える可愛いデザインのものも多く、正絹・綿・麻などいろいろな素材の帯がありますが、ポリエステル製(化繊)のものなら家でも洗えて比較的お手頃価格です。(基本的に帯は洗わないものなのですが汚れた時お手入れできる安心感があります)化繊の半幅帯の中では「おりびと」の半幅帯が厚みもやわらかさもほどよく、少し凹凸のある生地で結びやすかったのでオススメです。

帯の結び方はとても簡単で覚えやすい「カルタ結び」がオススメです。ぱたぱた折るだけでとても簡単に結べて椅子にも座れる便利な結び方です。

また、デニム(木綿)の着物は正絹や化繊より摩擦がありすべりにくいのでどんな帯でも結びやすいのですが、カルタ結びを兵児帯や芯の入っていないフニャフニャの帯でやるのは難しいのでその点だけご注意ください。

腰紐と伊達締め

腰紐と伊達締め(ベルト)は特にメッシュで伸縮性があるゴム素材のものが蒸れにくくて着崩れもしにくいので、着物を着る練習にもオススメです。

帯締め

帯締めは帯を上から縛る紐です。 私が愛用しているのはリバーシブルの 「京冠組紐」。 国産・絹100%のほどよくしなる品物が結びやすくてオススメです。

帯締めにも種類がいろいろありますが、「冠(ゆるぎ)」組の帯締めは結び目の形がキレイに作りやすいので特に愛用しています。

帯締めの結び方はこちらの動画が参考になりますが、

▼こちらのサイトのイラストの説明もわかりやすかったです。

<参考>帯締め・帯揚げの結び方 : 丘の上から通信丘の上から通信

その他に、帯留めをつけられる三分紐・二分紐などの細い帯締めもあります。

着物クリップ

着物クリップは帯を締める時に使います。小さいサイズのものもありますが、私はいろんな厚さの帯に使えるように、目盛り付きの大きいサイズを購入しました。カルタ結びの時もしっかり固定してくれるので愛用しています。

着る道具一覧

必需品だけど洋服でも代用できるもの

  • 長襦袢や半襦袢+裾除け(着物の下に着るもの)
  • 和装下着やステテコ(襦袢の下に着る下着)
  • 草履などの履物

長襦袢や半襦袢

デニム着物は着物らしく着こなすのもおしゃれですし、長襦袢などの和装小物がない場合は、タートルネックやシャツ、パーカーやトレーナーなどをあわせてもカジュアルな雰囲気で着られます。 デニム着物は洋服とも相性が良いので、着物初心者に親しみやすい着物だと思います。

こちらの長襦袢は着物のサイズにあわせてもたはんさんでお仕立てしたもの。普段着では洗える麻の生地のものが過ごしやすいです。

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普段着きものもたはん | 着物初心者の人でも安心して相談できる着物専門店 普段着着物を買うならココ! 木綿着物から柄足袋まで幅広い品揃え!創業110年の信頼と実績。着物初心者の人でも安心して相談できるきめ細やかなサポートで、着物を通して笑...

夏の着物は麻の小千谷縮(居敷当つき)に麻の半襦袢+ユニクロのエアリズムステテコが多いです。

和装下着やステテコ(襦袢の下に着る下着)

タートルネックやシャツで着ている時は普通の洋服用の下着を着ることも多いです。 裾除けやステテコなどの下半身に着るものは、着物とくっつかない滑りの良い素材なら、薄手のスポーツウェア、レギンス、タイツなどでも代用できます。 長襦袢や半襦袢の時は、汗のシミ防止に肌着を着ます。

履物

普段着の時は着物+靴で出かけることもあります。大正ロマン風にレースアップブーツ、カジュアルにパンプスやシューズで着こなす方もいます。 着物らしく着る時は、普段着では歩きやすいと評判のカレンブロッソの草履を愛用しています。ゴム底で滑りにくくて草履に慣れていない人も歩きやすい普段使いできる草履です。

ネットで「デニム着物」を検索すると、まだ新しい素材の着物ということもあって、比較的自由にコーディネイトを楽しんでいる方が多いようです。

あると便利なもの

  • コーリンベルト
  • 帯板
  • 帯留めと三分紐・帯揚げ
  • 半衿と衿芯
  • <初心者向け>普段着物の本

コーリンベルト

コーリンベルトは腰紐の代わりに仕える便利アイテムですが、背中から帯に通して両方の袖を留めると長い袖をよけることもできるので、私は邪魔な袖よけとして仕事中に使っています。色も種類も様々ですが、私は濃い色のデニムになじむように「黒」を愛用しています。

帯板

帯板をつけると帯の形が綺麗に整います。家で着る時は省略することもありますが、外出時や帯の皺が気になる時に使います。蒸れにくいメッシュタイプのものや小物を入れられるポケット付きの帯板もあります。半幅帯は幅が15~17cmくらいで狭いものもあるので、購入する際は使いたい帯にちゃんと収まるか大きさをチェックしましょう。

帯留めと三分紐・帯揚げ

帯留めはちょっとお洒落をしたい時のアクセサリーです。(冠婚葬祭や茶道の席以外のカジュアルな場でつけます)帯留めを付ける時は三分紐や二分紐などの細めの紐を使います。帯揚げは主に名古屋帯や袋帯で帯枕を包むために使いますが、現代ではカジュアルな半幅帯でも帯揚げを使った結び方があります。いろいろな帯の結び方でお洒落を楽しみたい方の必須アイテムです。

半衿と衿芯

半衿は長襦袢や半襦袢を買うともともとついていることが多いのですが、季節や好みにあわせて自分で交換してアクセサリーのように楽しむこともできます。 半衿には大きく分けて通年用と夏用(絽や麻など透け感のある素材)の2種類があります。 フォーマルな着物には金刺繍が入っていたり演技の良い模様が入ったものが好まれます。 カジュアルな着物には化繊・綿麻素材・レース・手ぬぐいを半衿変わりにするなど、洗える素材が使いやすいです。

衿芯は半衿の下に入れて衿をきれいに見せる道具で、バッチリ襟をぬいてきめたい時の必須アイテムですが、好みで使う人と使わない人もいます。私は家に居る時は省略することが多いです。

<初心者向け>普段着物生活の本

着物を着たいけど、着物の基本的なルールや季節にあった着物の選び方を一通り知りたい方にオススメの本です。 今の時代に合わせた着物情報も詰まっているので、着物生活を始める時にとても参考になりました。

お手入れや保存に必要なもの

  • 着物用ハンガー
  • 着物用洗濯ネット
  • アイロン
  • 着物キーパー&たとう紙

着物用ハンガー

着物は湿気に弱いので、脱いだら必ず着物ハンガーにかけて干します。

デニム着物は洗濯できますが、あまり頻繁に洗濯すると着物を傷めるので、汚れた時か衣替えで収納する時だけしています。

▼洗濯の方法は着物屋さんの動画などを参考にして自分流で洗濯しています。

私がデニムや綿麻の着物を洗濯する時は、まず浴槽に畳んで入れて着物全体を水に浸します。(たたみ方は「着物の本畳み」で検索してみてください)次に、少量のエマールを浴槽に加えます。(エマールを入れた桶にシャワーで水を加えて泡立たせたものを入れると洗いやすいです)浴槽の中で汚れが気になるところを手押し洗いしてから大きい洗濯ネット(着物用のネットや枕用ネットのような大きいネットが良いです)に畳んで入れて、洗濯機で洗剤なしで「おしゃれ着洗い」ですすいでから陰干ししています。

※ 筒袖の半襦袢にはシャツ用の洗濯ネットも代用しています。

また、デニム着物の中には色映りしやすい品物もあるようなので、洗濯する時は他のものと分けて洗います。保管する際も色映りが心配な着物とは直接触れないように分けて保管した方が無難です。素材の特性やお手入れの仕方は品物によっても変わりますので、扱い方は販売店の説明を参考にするとよいと思います。

着物用洗濯ネット

アイロン

着物のシワを伸ばす為にはアイロンが必要です。とはいえ毎回アイロンがけするのは面倒なので、私の場合は衿など目立つところのシワが気になった時だけアイロンをかけています。

脱いだらちゃんと着物ハンガーで干したり、洗濯ネットに入れて洗濯して濡れた状態の時にシワを引っ張って干せばシワがつきにくくなります。

着物キーパー&たとう紙

着物キーパー&たとう紙は着物の保存用品として評判が良いようなので、試しに購入しました。

便利道具一覧

まとめ

以上、仕事着や普段着物としてゆるーく着るために、家で洗えて気軽に着られることをモットーに選んだ品物をご紹介しました。

このほかにも、様々な着付けに便利なアイテムもあると思います。デニム着物に興味が沸いた方はぜひ自分の趣味やご予算にあうものを探してみてください。

今後も何か気づいたことがあれば追記したり、新しい記事を書きたいと思います。

▼デニム着物の詳しいレポートはこちらにまとめました。

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それではまた!

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この記事を書いた人

漣ミサのアバター 漣ミサ 漫画家・イラストレーター

漫画家・イラストレーターの漣ミサ(サザナミミサ)です。
少年/少女漫画、小説の挿絵、ゲームキャラクターデザイン、女性がメインターゲットの作品を多く手がけています。
【経歴】
・2011年 第4回MFコミック大賞コミック大賞受賞
【作品】
FGO概念礼装/一血卍傑/Clock over ORQUESTA 小豆沢三斗/未然探偵 the protea cases/Vtuber 天霞かざり/漫画『トクナナFile.0』『ぼくらの選択』『浅草ばけもの甘味祓い』小説&コミカライズ 他
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